節約と資産運用を考えるブログ

将来のために、節約と資産運用をはじめました。 まだまだ勉強中ですので、誤った情報があると思いますので、ご注意ください。

企業の財務諸表

3月決算の企業が多いため、3月末になると配当金が気になってきます。
人によっては、配当利回りの高い銘柄を購入して、配当金を得ようと考えている方もいるのではないでしょうか?

最近は米国ETF購入が中心になっていますが、私も日本の個別企業株が気になるところです。
ということで、配当利回りの高い企業として株式会社ベリテをご紹介します。

ベリテは、宝飾品専門小売店を展開している会社です。
ジュエリーに詳しくはないので、事業内容について詳細なご紹介はできませんが、全国的に出店しているようです。

1.PLデータ

まずは、PLデータです。
ベリテPL


2015年3月に大きく赤字となり、その後、黒字に回復しています。
2015年3月は営業利益と経常利益も赤字ですが、純利益が大きく赤字となっています。
これは、特別損失として、貸倒引当金繰入と事業構造改善費用をを計上したことが要因のようです。
 当社の兄弟会社であるジュエルソース・ジャパン株式会社に対する売掛債権等及び当社の主要株主であるアストン・ラグジュアリーグループ・リミテッドに対する前渡金返還請求権、その他の債権について、それぞれ回収不能のおそれが生じたことによる貸倒引当金繰入879百万円を特別損失として計上しております。
 また、事業構造の見直しを目的とした長期滞留在庫商品の処分等にかかる事業構造改善費用339百万円を特別損失として計上しております。

「平成27年3月期 決算短信」より引用
2015年3月に財務的な整理を一気に行ったという感じですね。
その後は、黒字が続いています。

しかし、売上は減少が止まり、停滞傾向なのが気になるところです。
2018年3月期の決算短信を見てみると、売上高は前年よりも減少しています。
しかし、売上原価と一般管理費の減少により、営業利益が増加しています。
これについて、決算短信では下記のように分析しています。
 仕入れルートの見直しによる原価低減を図ると共に、本社部門のスリム化をはじめとした経費削減に努め、営業損益の改善に取り組んでまいりました。

「平成30年3月期 決算短信」より引用
利益回復をコスト面に依存しているため、売上が回復しなければ、どこかで頭打ちは発生しそうです。




2.配当データ

次に、配当データです。
ベリテ配当


2016年3月までは無配当、2017年以降は配当が増加しています。
コスト削減が継続できれば、利益も増加し、増配も期待できますが、
売上高の回復がなければ、増配も止まる可能性が高そうです。



3.BSデータ

次に、BSデータです。
ベリテBS


総資産・純資産とも減少後、停滞が続いています。
資産が増加するかも、売上高の回復に依存していますね。





4.CFデータ

次に、CFデータです。
ベリテCF


近年は、営業CFがプラス、投資CFと財務CFはマイナスという傾向です。
本業で稼ぎ、借金の返済に充てているという感じですね。
ある意味では、安定したCFになっています。


5.まとめ

売上減少がありましたが、2015年3月に財務状況を整理して以降は、安定しています。
売上高も減少した状態で安定しています。
急激な成長は見込めないかもしれませんが、安定した経営が続き、配当も安定した金額が継続するかもしれません。

懸念点としては、売上高を維持できるかという点と、原価高騰が発生しないかという点でしょうか。
その2点が安定しているならば、配当利回りも高めですので、気になる銘柄です。





オンコセラピー・サイエンスは、医薬品の研究開発事業を行っている会社です。
共同研究を行うなど大学とも関連が深く、こちらの記事で紹介したアンジェス(4563)と似ています。
証券コードもアンジェスと連番になっていますね。

1.PLデータ

まずは、PLデータです。
オンコセラピーPL

すべての利益がマイナスです。
アンジェスもそうですが、医薬品開発会社ではよくあります。
開発が成功するまでは赤字が続き、開発が成功すると莫大な利益が得られる。
そのようなビジネスモデルです。



2.配当データ

次に、配当データです。
オンコセラピー配当

利益が出ていないため、配当はゼロです。
開発が成功し、利益が出たときに、どの程度の配当金が発生するのでしょうか?
もしくは、次の開発の原資とするために、配当には回さないという戦略もありえます。



3.BSデータ

次に、BSデータです。
オンコセラピーBS

総資産・純資産とも減少を続けています。
赤字が続いている場合、一番心配なのは資金繰りです。
決算短信を見てみると、2017年3月から2018年3月にかけては、現金及び預金が約30憶円減少しています。





4.CFデータ

次に、CFデータです。
オンコセラピーCF

営業CFはマイナス、投資CFと財務CFはマイナスだったりプラスだったりという傾向です。
開発が成功した場合、営業CFがどこまでプラスになるのでしょうか。


5.まとめ

医薬品開発会社のため、赤字が続いております。
投資を考える場合は、開発スケジュールと資金繰りの状況を考慮する必要がありそうです。




こちらの記事で稲盛和夫氏の『アメーバ経営』の本を紹介しました。
組織・会計・経営哲学が一体化した経営手法であり、とても参考になりました。

その稲盛和夫氏が創業したのが現在の京セラです。
京セラの財務データがどうなっているのか気になったので確認してみました。


1.PLデータ

まずは、PLデータです。
京セラPL

売上高・利益ともに停滞傾向です。
2018年3月決算では売上高が増加していますが、営業利益は減少しています。
決算短信のセグメント別の業績を見ると、生活・環境セグメントのソーラーエネルギー事業で501億円の引当損失を計上したことが原因のようです。
「当社は、ソーラーエネルギー事業において、ポリシリコン原材料に係る長期購入契約を締結しています。今般、同事業の収益性の低下に伴い、同原材料の正味実現可能価額が契約上の購入価格を下回ったことから、低価法により、その差額について引当損失を計上しました。」
「2018年3月期 決算短信」、3ページより引用。
京セラでは太陽光発電パネルの製造・販売をしています。
太陽光発電パネルの原材料となるのがポリシリコンです。
太陽光発電がブームになったとき、安定した原材料調達を目的に、長期購入契約を締結する企業が多くありました。
しかし、太陽光発電パネルの価格が下がってくると、収益は下がりますが、原材料費は長期購入契約のため下がりません。
そして、将来にわたって、損失が続いてしまうことになります。

京セラの引当損失は、将来発生するであろうソーラーエネルギー事業での損失を先取りしたものと言えます。
当年度限りの特殊要因とみて良いでしょう。


2.配当データ

次に、配当データです。
京セラ配当

配当金は2015年3月に減少しましたが、その後は増加しています。
2018年3月決算は120円です。
2018年7月時点での配当利回りは1.9%で、高くはありません。

配当性向は上昇傾向にありますが、2018年3月決算でも50%程度と高くない水準です。




3.BSデータ

次に、BSデータです。
京セラBS

総資産・純資産とも微増を続けています。
2015年3月決算に、総資産と純資産が大きく増加しています。




4.CFデータ

次に、CFデータです。
京セラCF

営業CFはプラス、投資CFはマイナス、財務CFはマイナスという傾向です。
本業で稼いだ資金を、投資と返済に回すという資金繰りになっています。

CFの状況を見ると、安定感があります。



5.まとめ

PLもBSもCFも大きな変化はなく、安定した大企業という感じです。
もし配当利回りが3%を超えていれば、魅力的な投資先です。
しかし、配当利回りは1.9%と高くないので、大きなインカムゲインは期待できないです。




日本の企業では1~3%の配当利回りが多くなっています。
そのような日本株の中で、2018年7月時点では、日本たばこ産業(JT)の配当利回りが4.6%を超えています。

JTというとタバコのイメージです。
しかし、医薬品や食品事業も営んでおり、事業を幅広く展開しています。

医薬品については鳥居薬品をグループ会社となっています。
JTが医薬品開発をし、鳥居薬品が販売をするという連携をしています。

食品事業については、下記のような事業展開をしています。
  • テーブルマーク :冷凍食品・パックご飯など。
  • 富士食品    :調味料
  • サンジェルマン :ベーカリー
  • ケイエス冷凍食品:冷凍食品

タバコから始まり、他の事業に展開していくスタイルは、アメリカのフィリップ・モリスに似ています。
ちなみに、シーゲル氏の下記の本によると、1957年から2003年の期間についてS&P500銘柄の中で最も運用成績が良かったのがフィリップ・モリスだそうです。

フィリップ・モリスも食品事業への展開を進めました。
シーゲル氏の著書『株式投資の未来』によると、「食品部門はフィリップ・モリスの売上の40%以上、利益の30%以上を占めている」そうです。


さて、JTは配当利回りの高さは魅力ですが、実際に投資しても大丈夫そうでしょうか?
財務データで確認してみたいと思います。


1.PLデータ

まずは、PLデータです。
JTPL

売上高はやや減少傾向です。
利益も増減を繰り返しており、順調に成長している感じではありません。

決算短信に記載されたセグメント情報を見ると、事業ごとの営業利益は下記のようになっています。
  • 国内たばこ:215,839百万円(38%)
  • 海外たばこ:325,584百万円(57%)
  • 医薬   :  24,094百万円(  4%)
  • 加工食品 :    5,377百万円(  1%)
JTはたばこだけではないとはいっても、営業利益のほとんどはたばこ事業のようです。


2.配当データ

次に、配当データです。
JT配当

配当金は増加しており、2017年12月決算は140円です。
利益が増加していないため、配当性向は上昇を続けています。

100%未満ですが、このまま上昇を続けると配当を継続できない可能性があります。


3.BSデータ

次に、BSデータです。
JTBS

総資産・純資産とも停滞傾向です。
しかし、2017年12月に総資産も純資産もやや増加しています。
その結果、株主資本比率は上昇しています。



4.CFデータ

次に、CFデータです。
JTCF

営業CFはプラス、投資CFはマイナス、財務CFはマイナスという傾向です。
2016年12月決算以降は、投資CFのマイナスが大きくなっています。
どちらの年度も海外事業拡大が原因のようです。
「当年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、6,875億円の支出(前年度は633億円の支出)となりました。これは、Natural American Spiritの米国外たばこ事業の取得による支出等があったことによるものです。」
「平成28年12月期 決算短信」、11ページより引用。
「当年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、3,526億円の支出(前年度は6,875億円の支出)となりました。これは、フィリピン及びインドネシア等における企業結合に伴う支出及び有形固定資産の取得等があったことによるものです。」
「平成29年12月期 決算短信」、11ページより引用。

投資CFのマイナス要因を見ていると、海外でのたばこ事業を拡大しているようです。
日本での喫煙者が減少しているので、海外に展開しているのでしょうか。
しかし、世界的に喫煙者が減るのであれば、世界展開の投資が失敗するリスクもあります。
この点は心配なところです。



5.まとめ

配当利回りが4.6%を超えており、インカムゲイン狙いには魅力的です。
しかし、たばこ事業が中心であるため、喫煙者数の減少とともに、市場が縮小するリスクがあります。
医薬事業や食品加工事業も展開していますが、割合は小さいです。

投資するのであれば、喫煙者数が世界的にどう推移するかに注意が必要です。




2020年に東京オリンピックが開催されます。
そのため、オリンピック関連施設の建設が多くなっており、建設業界はオリンピック特需が発生しています。
日本の大手建設会社には、大林組、大成建設、鹿島、竹中工務店、清水建設があります。
この記事では清水建設の財務データをご紹介します。


大林組については、こちらの記事で紹介しておりますので、よかったらご参照ください。


1.PLデータ

まずは、PLデータです。
清水建設PL

売上高は停滞傾向です。
利益は2017年3月決算までは増加傾向で、2018年3月決算では減少しています。




2.配当データ

次に、配当データです。
清水建設配当

配当金は増加しており、2018年3月決算は26円です。
配当性向は20%程度なので、高い水準ではないです。

2018年7月の配当利回りは2.2%とやや低めです。


3.BSデータ

次に、BSデータです。
清水建設BS

総資産は停滞傾向、純資産は増加傾向です。
その結果、株主資本比率は上昇しています。



4.CFデータ

次に、CFデータです。
清水建設CF

営業CFはプラス、投資CFはマイナス、財務CFはプラスのときとマイナスのときがあります。
2017年3月決算では、営業CFが大幅に増加しています。
決算短信に記載されたCFによると、売上債権の増減額が△76,836百万円から99,686百万円に増加していることが大きな原因です。
前期までの売上債権の回収が進んだようです。





5.まとめ

2017年3月決算までは利益の増加が続いていましたが、2018年3月決算では減少しています。
しかし、株主資本比率は上昇しており、営業CFも増加していますので、財務的な安定性は増しているようです。
東京オリンピックまではこの傾向が続くかもしれませんが、東京オリンピック後にどうなるかが気になるところです。




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