節約と資産運用を考えるブログ

将来のために、節約と資産運用をはじめました。 まだまだ勉強中ですので、誤った情報があると思いますので、ご注意ください。

企業の財務諸表

株を売買していると、東証1部という言葉をよく聞きます。
東証は東京証券取引所のことで、株を売買している市場です。
その市場運営をしている会社が、日本証券取引所グループ(JPX)です。

JPXの売上は、主に次の3点です。
  1. 上場会社からの上場料金
  2. 証券会社からの参加料・手数料
  3. 情報ベンダーからの情報料
政府が進める「貯蓄から投資へ」という流れが加速すると、
株取引も増えると思いますので、JPXの役割も大きくなるのではないでしょうか。

ということで、JPXの財務データを確認してみます。



1.PLデータ

まずは、PLデータです。
日本取引所グループPL

売上高・利益ともに、やや増加傾向です。
決算短信で営業利益の内訳を見てみますと、下記のようになっています。
  • 取引関連収益:518億円
  • 清算関連収益:235億円
  • 上場関連収益:145億円
  • 情報関連収益:199億円
  • その他の収益:110億円
株の売買が増えると、取引関連収益が増加しますので、今後の動きに注目です。


2.配当データ

次に、配当データです。
日本取引所グループ配当

配当金は増減を繰り返しており、2018年3月決算では67円です。
配当性向も上下を繰り返していますが、71%と高い水準です。

配当金の基本方針としては、配当性向60%程度を目標としています。

「当社は、金融商品取引所グループとしての財務の健全性、清算機関としてのリスクへの備え、当社市場の競争力強化に向けた投資機会等を踏まえた内部留保の重要性に留意しつつ、業績に応じた配当を実施することを基本とし、具体的には、配当性向を60%程度とすることを目標とします。」
日本取引所グループ「利益配分に関する基本方針」より引用。


3.BSデータ

次に、BSデータです。
日本取引所グループBS

総資産は増加傾向です。
総資産に比べて、純資産は低く、株主資本比率も1%未満です。
金融業界は株主資本比率が低い傾向がありますが、かなり低い水準です。

株主資本比率の低さは、清算機関の特徴のようです。
「当社グループの資産及び負債には、株式会社日本証券クリアリング機構が清算機関として引き受けた「清算引受資産・負債」及び清算参加者から担保として預託を受けた「清算参加者預託金」が両建てで計上されております。「清算引受資産・負債」及び「清算参加者預託金」は、多額かつ清算参加者のポジションなどにより日々変動することから、当社グループの資産及び負債の額は、これらの変動に大きな影響を受けます。
「2018年3月期決算短信」、4ページより引用。
「清算引受資産・負債」が37,311,964百万円、「清算参加者預託金」が3,621,319百万円です。
BSの99%以上を占めますので、純資産や株主資本の割合の小ささは、業績とは直接関係なさそうです。


4.CFデータ

次に、CFデータです。
日本取引所グループCF

営業CFはプラス、投資CFはマイナス、財務CFはマイナスという傾向です。
本業でお金を稼ぎ、投資と借金返済に充てるという資金繰りになっています。



5.まとめ

売上高と利益が増加傾向です。
今後、株取引が活発化していくと、さらに増加する可能性があります。

配当金は増減を繰り返しています。
しかし、配当性向60%程度を目標にしていますので、利益が上がれば配当も継続し、増配が期待できます。

今後も、証券取引所での取引が増えていくと期待できるのであれば、投資先として候補に挙がるのではないでしょうか。


株を売買するとき、ネット証券を利用しています。
そのネット証券自体も株式会社であり、上場している場合があります。

この記事でご紹介する松井証券も、ネット証券の会社です。
2018年6月15日時点では、株価1,056円に対して、配当金が44円。
計算すると、配当利回りが4.16%と高くなっています。


「貯金から投資へ」という流れは政府も進めていますので、証券会社の利用者は増えていくと考えています。
この流れにのることができれば、配当金も増加していくかもしれません。
松井証券の財務データを見て、現状を確認してみましょう。


1.PLデータ

まずは、PLデータです。
松井証券PL

売上高・利益ともに、2017年3月までは減少傾向です。
2018年3月決算では少し回復しましたが、2016年3月決算よりも低い水準です。



2.配当データ

次に、配当データです。
松井証券配当

配当金は増加と減少を繰り返しており、2018年3月決算では44円です。
配当性向は上昇傾向となっており、80%を超えております。


松井証券の「2018年3月期決算報告資料」によると、配当政策の基本方針が下記の2点です。
  1. 配当性向:60%以上100%以下
  2. 純資産配当率(DOE):8%以上
純資産配当率は下記のように計算されます。

純資産配当率(DOE)=1株当たり配当金÷((期首1株当たり純資産+期末1株当たり純資産)÷2)

2018年3月決算の純資産配当率を計算すると、11.7%です。


ちなみに、配当性向が60%だと、配当金は30円。
純資産配当率が8%だと、配当金は30円です。
つまり、最低基準よりも11円多く配当してくれています。
逆を言えば、11円ならば減配する可能性があります。


上記の配当政策に基づけば、純利益・純資産が増加すれば、配当金の最低ラインも増加していきます。
やはり、売上高や売上利益の増加が必須です。


3.BSデータ

次に、BSデータです。
松井証券BS

総資産は2017年3月決算以降、増加しています。
総資産に比べて、純資産は低く、株主資本比率も10%台です。
株主資本比率の低さは、金融業界では共通した特徴なので、特別心配する点ではないと思います。


4.CFデータ

次に、CFデータです。
松井証券CF

投資CFはほとんどゼロ。
営業CFと財務CFはプラスになったり、マイナスになったり、変動が激しいです。
2018年3月決算では、財務CFが大きくプラスになっていますが、短期借入金が原因です。
「財務活動によるキャッシュ・フローは、519億8百万円のプラス(前事業年度は、102億69百万円のマイナス)となりました。これは、短期借入金の純増加が主な要因です。

「平成30年3月期 決算短信」、3ページより引用。


5.まとめ

売上高と利益が減少傾向なのが、心配な点です。
2018年3月決算では増加しておりますので、2019年3月決算でさらに増加するかに注目です。

配当金は増加したり、減少したりを繰り返しています。
2018年3月決算では、配当政策の方針よりも11円多く配当しており、配当利回りは4.16%と高くなっています。
基本方針よりも多く配当してくれているだけに、今後、配当金が減少する可能性もあります。

やはり、売上高と売上利益の推移が増加していくかを見ていく必要があります。



日本の大手自動車メーカーである日産自動車。
2018年6月13日時点では、株価1,104.5円に対して、配当金が57円。
計算すると、配当利回りが5.16%とかなり高くなっています。

インカムゲイン狙いの資産運用では、配当利回りの高さは一番の注目点です。
しかし、投資においしい話はなかなかありません。
「配当利回りが高いということは、何か不安な点があるのでは?」と考えてしまします。

ということで、日産自動車の財務データを見ていきます。
果たして、高い配当利回りに飛びついてもの良さそうでしょうか・・・?


1.PLデータ

まずは、PLデータです。
日産自動車PL

売上高は増加傾向でしたが、2017年3月決算以降は伸び悩んでいます。
営業利益と経常利益は、売上高と同じような動きをしています。
しかし、純利益は増加を続けています。

2018年3月決算に純利益が増加しているのは、法人税等の減少が要因のようです。
「親会社株主に帰属する当期純利益は7,469億円となり、米国税制改革法による法人税等の減少により、前年度に対して834億円(12.6%)の増益となりました。」
「平成30年3月期 決算短信」、2ページより引用。
2017年3月決算に純利益が増加しているのは、「関係会社株式売却益」が111,502百万円計上されている
ことが要因のようです。


2018年3月決算も、2017年3月決算も、特殊要因による純利益の増加です。
利益の継続性には、注意が必要です。


2.配当データ

次に、配当データです。
日産自動車配当

配当金は増加を続けており、2018年3月決算では53円です。
純利益が伸びているため、配当性向は低下傾向です。
2018年3月決算での配当性向は28%ですので、まだ増配の余地はありそうです。

ちなみに、株主優待制度も設けられております。
株主の紹介で新車を購入した場合、株主には5,000円のJCBギフトカード、購入者には5,000円相当のカタログギフトがもらえます。
新車購入が条件なので、ハードルは高いです。


3.BSデータ

次に、BSデータです。
日産自動車BS

総資産は増加傾向ですが、純資産は停滞しています。
その結果、株主資本比率が低下しています。

2017年3月の決算短信を見ると、借入金が増加しているようです。
資産は増えているけれど、利益剰余金が増えているのではなく、借入金により膨らんでいるようです。
2018年3月の決算短信を見ると、借入金が減少しているため、株主資本比率も上昇しています。


4.CFデータ

次に、CFデータです。
日産自動車CF

営業CFはプラス、投資CFは大きくマイナス、財務CFはプラスです。
本業でお金を稼いでいますが、投資に使うお金が多すぎるため、不足分のために借入をしているようです。
フリーキャッシュフローも毎年マイナスになっています。

財務CFが常にプラスになっている点は気になります。
投資CFを超えるくらいの営業CFがあればよいのですが、借入金に頼る状況になっています。


5.まとめ

純利益は増加しておりますが、その原因は減税などの特殊要因によるところが大きいです。
肝心の営業利益は減少傾向です。

配当金は増加しており、配当性向は低いです。
ただし、配当性向が低い要因は、特殊要因に基づく純利益の増加です。
特殊要因がなくなった場合、配当性向が一気に上昇する可能性もあります。

長期的に安定した配当を期待するには、営業利益が増加に転じてほしいところです。
営業利益の増加は、借入金の減少にもつなりますので、財務的な安定性も期待できます。

しばらくは、売上高と営業利益の動向に注目する必要があります。


三菱ケミカルホールディングスの財務データをご紹介します。


1.PLデータ
まずは、PLデータです。
三菱ケミカルPL
売上高は減少傾向でしたが、2018年3月決算では増加に転じています。
営業利益・経常利益・純利益の各利益は増加傾向です。



2.配当データ
次に、配当データです。
三菱ケミカル配当
配当金は増加傾向で、2018年3月決算では32円と大幅に増加しました。
純利益が伸びているため、配当性向は低下傾向です。
2018年3月決算での配当性向は22%ですので、まだ増配の余地はありそうです。


3.BSデータ
次に、BSデータです。
三菱ケミカルBS

総資産と純資産は増加傾向です。
株主資本比率も上昇傾向です。

財務的な安定性は増しているようです。


4.CFデータ
次に、CFデータです。
三菱ケミカルCF

営業CFは大きくプラス、投資CFは大きくマイナス、財務CFはややマイナスです。
本業でお金を稼ぎ、投資に使うという資金循環ができているようです。
フリーキャッシュフローも毎年プラスになっています。


5.まとめ

売上も利益も増加傾向です。
配当金も増加していますが、配当性向は低くなっているので、継続性の点では安心感があります。
営業CFがプラスで、投資CFがマイナスという資金循環が毎年継続できており、資金循環も安定していそうです。


ゼンショーホールディングスの財務データをご紹介します。


1.PLデータ
まずは、PLデータです。
ゼンショーPL

売上高は増加傾向です。
純利益は2015年3月決算でマイナスになりましたが、その後はプラスに転じています。

2015年3月決算で各利益が減少している原因は、「すき家」の影響休止と、事業再編による損失計上のようです。
「損益につきましては、牛丼チェーン「すき家」における一時的な営業休止の影響に加え、牛肉価格をはじめとする食材価格の上昇等により、前年対比減益となりました。
 なお、連結子会社でありましたCatalina Restaurant Group Inc.(以下、「CRG」といいます。)の全株式を譲渡し、特別損失126億円(税効果等を含めた影響額51億円)を計上いたしました。



2.配当データ
次に、配当データです。
ゼンショー配当

配当金は増加傾向で、2018年3月決算では18円です。
純利益がマイナスとなった2015年3月決算のときは、配当なしでした。

配当性向は、2014年3月決算では100%を超えていましたが、2016年3月以降は30%程度に低下しました。
配当金の継続性を考えると、安心できる水準になりました。
(2015年3月決算の配当性向は表示させていません)


また、株主優待制度も設けられていますので、
100株所有していると、1,000円分(500円券2枚)の商品券がもらえます。



3.BSデータ
次に、BSデータです。
ゼンショーBS

総資産と純資産は停滞傾向です。
株主資本比率も変動はありますが、停滞傾向です。


4.CFデータ
次に、CFデータです。
ゼンショーCF

営業CFはプラス、投資CFはマイナスです。
本業でお金を稼ぎ、投資に使うという資金循環ができているようです。

財務CFは2014年3月決算でプラスとなっていましたが、その後はマイナスになっています。
返済も順調に進んでいるようです。

2015年3月決算での赤字は、現金に対する影響は小さかったようです。


5.まとめ

2015年3月決算には赤字となりましたが、その後は売上高と利益が増加傾向です。
配当金も増加傾向ですが、配当性向は高くないので、まだ増配の余地はありそうです。



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